
弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所では、SNS型投資詐欺の被害に遭われた被害者救済と、依頼者様一人ひとりの笑顔を取り戻すことを使命とし、詐欺被害撲滅に励んでおります。

弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所では、SNS型投資詐欺の被害に遭われた被害者救済と、依頼者様一人ひとりの笑顔を取り戻すことを使命とし、詐欺被害撲滅に励んでおります。
ART法律事務所には先般、Instagram上の優良株投資の広告を機にグループLINEに招待され、投資用サイト「PSDLR」への登録を指示されたとのご相談が寄せられました。
この経過について、当事務所は金融庁の「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」に宛てて情報を提供いたしました。
ご相談者は、サイトの画面上で取引のたびに利益が出ているかのような表示をご覧になっていましたが、出金をしようとした段階で相手方との連絡が途絶えたとのことです。
- 入口はInstagramに表示された優良株投資の広告。「先生」らのいるグループLINEへ招待される流れ
- サイト「PSDLR」で利益が出ているように見せ、出金を試みると連絡が途絶えた経過
- ドメインは2026年5月の作成で、登録者情報は非公開。Piper Sandlerは社名の悪用について注意喚起を公表
金融庁へ提供した「PSDLR」に関する情報の概要
金融庁の受付窓口へ提出した内容にもとづき、広告とサイトに関する11項目を表にまとめました。
表の前には、ご相談にかかる投資用サイト「PSDLR」のログイン画面を掲げています。

| サイト名 | PSDLR |
| グループLINE名 | – |
| SNSの種類 | |
| 偽広告等を特定するための情報 | Instagram上で投資に関する広告を見つけ、興味を持ってタップしたところ、グループLINEへ誘導されました。 |
| 偽広告等の概要 | 9番(偽広告等を特定するための情報)でも記載の通り、Instagram上で投資に関する広告を見つけ、興味を持ってタップしたところ、グループLINEへ誘導されました。 |
| なりすまされている著名人等の名前 | Piper Sandler |
| なりすまされている著名人等による注意喚起情報 | https://www.pipersandler.com/external-fraud-form |
| クローズドチャット(LINEのグループなど)への誘導の有無 | あり |
| 上記が「あり」の場合、クローズドチャットのリンク先が特定できる情報 | URL等はございません。 |
| 広告等から特定のウェブサイトへ遷移されることの有無 | あり |
| 上記が「あり」の場合、遷移されるウェブサイトのリンク先が特定できる情報 | 下記が偽サイト名とURLになります。 偽アプリ名:PSDLR 偽サイトのURL:https://pipersandler.market/login |
本記事に掲載した2点のスクリーンショットは、当事務所が2026年10月6日に取得したものです。正方形に収めるための縮小と余白の追加以外の加工は行っておりません。
ご相談で確認された被害の経過
ご相談の内容は、広告の閲覧から始まり、出金をしようとした時点で連絡が途絶えたというものです。
ご相談者からうかがった経過は、次のとおりです。
- 優良株投資に関する広告をInstagram上で閲覧し、興味を持ってタップ
- 広告をタップした後、グループLINEへの招待
- 「先生」「アシスタント」と称する人物らが参加するグループで、優良株投資の情報提供が日常的に継続
- アシスタントから別途、投資用サイト「PSDLR」のダウンロードと登録を指示され、案内に従って登録
- サイト上では、取引を重ねるごとに資産が増えているかのような表示
- 出金をしようとした時点で、相手方からの連絡が途絶える事態
画面上の資産は増えて見えていた一方、実際に出金できたとのお話はうかがっておりません。
その後お調べになるなかで同種の被害が多数あると知り、投資詐欺であると認識されたとのことです。
⇒Instagramの広告を見てグループLINEに招待された経過のある方は、ART法律事務所の公式LINE窓口にてご状況をお聞かせいただけます
PSDLRに見られる手口の特徴
本件は、実在する金融機関を思わせる名称と、出金の段階で連絡が途絶える経過が重なった事案です。確認された主な特徴は、以下の5点です。
- Instagramの広告を入口に、閉じたグループLINEへ場を移す誘導
- 「先生」「アシスタント」を名乗る人物らのいるグループLINEでの、日常的な情報提供
- 米国の投資銀行と同じ綴りを含むドメインと、「PSDLR」という名称
- 取引のたびに利益が出ているかのように見せる、サイト上の表示
- 出金に進もうとした段階で、相手方からの応答が途絶える点
金融庁は、「先生」や「アシスタント」が投資を指南する類型を公表し、入金後に連絡が取れなくなる例にも注意を促しています。
本件に固有なのは、ドメインに「pipersandler」の綴りが含まれ、Piper Sandlerのサイトと見誤りかねない点です。
実在する企業を思わせる名称やドメインが使われていても、その企業自身による勧誘であるとは限りません。
SNSで案内された投資用サイトは、利用の前に、運営者の名称と金融商品取引業の登録の有無をお確かめください。
出金の段階で連絡が絶えた場合は、やり取りの記録を消さずに保存したうえで、どうぞ早めにご相談ください。
⇒出金を試みたあと連絡が取れなくなった経過がございましたら、公式LINE窓口にてご状況を承っております
PSDLRに関する当事務所の独自調査結果
当事務所が2026年10月6日に確認したところ、偽サイトのドメインは作成から約145日で、登録者は非公開でした。
また、社名を用いられたPiper Sandlerは、自社名が悪用されているとして公式サイトで注意を促しています。
以下では、ドメインの登録情報と同社が公表している注意喚起の内容を、順にご報告いたします。
偽サイト「pipersandler.market」のWhois調査結果
Whoisは、ドメインの作成日や登録事業者を確かめられる公開情報です。取得した内容を次の表に整理しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ドメイン名 | pipersandler.market(PIPERSANDLER.MARKET) |
| 作成日(Creation Date) | 2026年5月14日(UTC) |
| 更新日(Updated Date) | 2026年8月11日(UTC) |
| 運用期間 | 約145日(作成日から2026年10月6日まで) |
| 登録事業者(レジストラ) | NAMECHEAP INC(IANA ID:1068) |
| 登録者情報 | プライバシー保護により非公開(氏名は伏字。組織欄はプライバシー保護サービス「Withheld for Privacy」の名義。国コードはUS) |
| ネームサーバー | dns1.registrar-servers.com/dns2.registrar-servers.com |
| ドメインステータス | clientTransferProhibited(他のレジストラへの移管を禁止する設定) |
作成日から確認日(2026年10月6日)までは5か月に満たず、ドメインは作成から日が浅いといえます。
登録者情報は表のとおり伏せられており、運営主体をたどれる記載は見当たりませんでした。
Piper Sandlerの公式サイトが「pipersandler.com」であるのに対し、本件のドメインは末尾が「.market」で、一致しません。
登録者を伏せる設定そのものは正規のサイトでも広く用いられており、直ちに不正を意味するわけではありません。
もっとも、資金を預けるサービスで運営主体を確かめられない場合には、利用を急がず慎重にご判断ください。
ご登録やお振込みの前に、アドレス欄のドメインを公式サイトのものと一文字ずつ照らし合わせてみてください。
Piper Sandlerによる注意喚起
Piper Sandlerは公式サイトで、従業員を名乗る者が偽の投資機会を持ちかける手口に同社名が使われているようだと注意を呼びかけています。

トップページの「Fraud Alert」(2026年10月6日時点)は、不正の疑いがある投資ポータルに関連して、同社名が承諾なく用いられているという内容です。
そうしたポータルは正規のものではなく、同社がチャットアプリで勧誘を行うこともない、と明記されています。
いずれのページにも、発出日の記載は見当たりません。
同社名の綴りを含むサイトへグループLINE経由で案内された場合は、ご注意ください。
実在する米国の金融機関の名称が用いられ、その金融機関が注意喚起を公表している点で、本件と共通する事例です。
当事務所の対応およびご相談のご案内
当事務所は、PSDLRと似た経過をたどられた方のご相談を、引き続きお受けしております。次のいずれかにお心当たりがあれば、どうぞご連絡ください。
- グループLINEに招待された後、指示を受けて「PSDLR」に登録した
- 「pipersandler.market」のサイトで、利益が増えていく表示を見ていた
- 出金をしようとした後、「先生」や「アシスタント」と連絡が取れずにいる
振込みの記録やトーク履歴、サイトの画面の写しは、対応を検討する際の資料となります。消さずに保存のうえ、お早めにご相談ください。
ただし、早期にご対応いただいた場合であっても、被害回復が必ず保証されるものではありません。
本記事の目的は、ご相談を受けて金融庁へ情報を提供した事実のご報告にあり、特定の者の違法性を断定する趣旨ではありません。
PSDLRに関するよくあるご質問
- PSDLRのログイン画面は日本語で、電話番号欄も日本の国番号でした。日本の利用者に向けた正式なサービスなのでしょうか?
-
表示言語や国番号の初期設定は、運営者が日本で登録を受けている証しにはなりません。
当事務所が取得したログイン画面の範囲では、運営会社の名称や登録番号の表示を確認できませんでした。
日本で株式の売買の取次ぎなどを営むには、金融商品取引業の登録が必要です。金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」で、登録の有無をお確かめください。
- PSDLRのドメインには「pipersandler」と入っています。Piper Sandlerが運営するサイトではないのでしょうか?
-
Piper Sandlerの公式サイトのドメインは「pipersandler.com」で、PSDLRの「pipersandler.market」とは末尾が異なり、一致しません。
同社は、自社名が偽の投資勧誘に使われているようだと、公式サイトで注意を呼びかけています。
金融庁も、既存の業者に似せた偽のウェブサイトへ誘導する事例を挙げています。アドレス欄のドメインを、公式サイトのドメインと見比べてください。
- PSDLRで出金をしようとしたところ、グループLINEの「アシスタント」と連絡が取れなくなりました。待っていれば出金されるのでしょうか?
-
連絡が途絶えた状態で待ち続けても、出金に至る保証はありません。
金融庁も、利益が出たかのように見せかけられ、高額な入金をした後で連絡がつかなくなる事例があると公表しています。
今後、手数料や税金といった名目で入金を要求されても、すぐには応じないでください。サイトの画面やトーク履歴を残したうえで、ご相談ください。
- PSDLRの案内に従って指定の口座へ振り込んだ場合、どのような手続が考えられますか?
-
振込先が国内の預金口座であれば、振り込め詐欺救済法にもとづき、金融機関へ口座の凍結を求める手続が考えられます。
口座が凍結され資金が残っていれば、申請などの所定の手続を経て、残高に応じた被害回復分配金が支払われる仕組みです。
もっとも、残高がなければ支払いは受けられないため、被害の回復をお約束できる手続ではありません。振込明細をご用意のうえ、振込先の金融機関や警察へご連絡ください。
※本記事の記載内容は2026年10月の法令・情報に基づいたものであり、個別の事案に対する法的アドバイスを提供するものではありません。詳しくは当事務所の免責事項をご確認ください。
「PSDLR」を騙る投資詐欺の情報を募集しています


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