
弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所では、SNS型投資詐欺の被害に遭われた被害者救済と、依頼者様一人ひとりの笑顔を取り戻すことを使命とし、詐欺被害撲滅に励んでおります。

弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所では、SNS型投資詐欺の被害に遭われた被害者救済と、依頼者様一人ひとりの笑顔を取り戻すことを使命とし、詐欺被害撲滅に励んでおります。
このたび当事務所では、Instagram上で見知らぬ女性を名乗る人物からダイレクトメッセージ(DM)が突然届き、「女性を紹介するサイトがある」と案内された外部サイトへ会員登録を行ったところ、「本人確認のための認証金が必要」「認証が完了すれば全額返金される」との説明を受けて入金してしまったとのご相談をお預かりいたしました。
当事務所では「情熱の約束」に関して、金融庁の「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」へ情報提供を行いました。
本記事は、被害の拡大防止と注意喚起を目的として、当該情報提供を行った事実、ならびにご相談内容の概要および当事務所による独自の調査結果をご報告するものです。
なお、本記事は事実の整理および注意喚起を目的としたものであり、特定の取引につき法的判断を確定的に示すものではない点を、あらかじめお断りいたします。

- Instagram上に届いた見知らぬ女性からのDMを起点として、「女性を紹介するサイトがある」と案内された外部サイト「情熱の約束(sgyb.jp)」への会員登録を促される構成が確認されており、SNS上の私的なやり取りから外部の独立したサイトへの登録までが、自然な流れとして接続される導線となっています。
- 偽サイト「情熱の約束」上では、「本人確認のための認証金が必要」「認証が完了すれば全額返金される」との説明により入金を促された後、出金や返金を求めた段階で「操作ミスがあった」「修復手続きが必要」といった、それまで取引の前提として説明されていなかった名目による追加の支払いが新たな条件として提示された経過が確認されています。
- 偽サイト「情熱の約束」のドメイン「sgyb.jp」のWhois情報からは、登録者が海外法人として記録されている一方で、公開連絡窓口の住所欄に「Tokyo」と中国・北京市の地名の表音表記が同一行内に併記された不自然な構成が確認されるなど、運営主体に関して独立に検証できる情報が整っていない構造が客観的に確認されています。
情熱の約束の情報提供概要
ご相談者様からお預かりした事実関係をもとに、金融庁の「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」へ、当事務所より以下の事項を整理して提出いたしました。
提供にあたっては、ご相談者様から共有いただいた偽サイトのURLおよびInstagramのDM上で行われたやり取りの状況を、可能な範囲で体系的に整理しております。

上記の画面では、画面の左右に女性の人物写真が大きく配置され、その中央上部に「ログイン」と表示される構成となっています。画面の下部には、白色の角丸の入力欄が一つ配置され、「電話番号を入力してください」というプレースホルダー文言が示されています。
| サイト名 | 情熱の約束 |
| グループLINE名 | なし |
| SNSの種類 | Instagram(ダイレクトメッセージ) |
| 偽広告等を特定するための情報 | Instagram上で見知らぬ女性からDMが届き、「女性を紹介するサイトがある」と勧められ、当該サイトへ会員登録を行ったとのことです。 |
| 偽広告等の概要 | Instagramで接触後、外部サイト(女性紹介サイト)への会員登録を促され、本人確認名目の認証金の支払いを求められたとされています。 |
| なりすまされている著名人等の名前 | 現時点では確認されておりません。 |
| なりすまされている著名人等による注意喚起情報 | 現時点では確認されておりません。 |
| クローズドチャット(LINEのグループなど)への誘導の有無 | なし |
| 上記が「あり」の場合、クローズドチャットのリンク先が特定できる情報 | なし |
| 広告等から特定のウェブサイトへ遷移されることの有無 | あり |
| 上記が「あり」の場合、遷移されるウェブサイトのリンク先が特定できる情報 | https://sgyb.jp/#/Login |
実際に寄せられた相談内容
ご相談者様から伺いました内容を踏まえ、Instagram上に届いた一通のダイレクトメッセージに接された時点から、ご自身の調査によって本件を詐欺によるものとご認識いただくに至るまでの一連の流れを、出来事の発生順序に沿って整理してまいります。
- Instagram上で、見知らぬ女性を名乗る人物から突然ダイレクトメッセージ(DM)が届く
- DM上でのやり取りを進めるなかで、「女性を紹介するサイトがある」と案内され、当該サイトのURLが共有される
- 案内された外部サイト「情熱の約束(sgyb.jp)」にアクセスし、画面の指示に従って会員登録を行う
- 登録後、サイト側から「本人確認のための認証金が必要」「認証が完了すれば全額返金される」との説明を受け、指定された金額の入金を行う
- 入金後、サイト上に「認証手続きの際に操作ミスがあった」「修復手続きが必要である」との説明が表示され、新たに追加の支払いを求められる
- 不審を抱き、サイト内のサポートセンターに認証金の返金を求めたところ、「修復費用を支払わなければ返金できない」と回答される
- ご自身で関連情報の調査を進められたところ、同様の手口による被害事例が複数報告されていることが判明し、本件が詐欺によるものであると認識するに至る
本件の起点となったのは、Instagram上に突然届いた一通のダイレクトメッセージでした。Instagramは、写真や短い動画を中心とした個人間の交流の場として広く利用されており、見知らぬ利用者から「フォローリクエスト」や「メッセージリクエスト」を受け取ること自体は、現在のSNS環境において日常的に発生しうる状況です。
当該DM上では、女性を名乗る人物との間で他愛のないやり取りが進められた段階で、会話の流れの一部として「女性を紹介するサイトがある」との案内が差し挟まれ、当該サイトのURLが共有される展開となったとのことです(当該DMの構成上の特徴については、次節の手口の特徴において詳しく整理いたします)。
案内に応じて偽サイト「情熱の約束(sgyb.jp)」へアクセスされ、画面の指示に従って会員登録の手続きを進められたところ、登録の完了直後の段階で、サイト側から「本人確認のための認証金が必要である」「認証が完了すれば、お支払いいただいた金額は全額返金される」との説明が示されたとのことです。
「本人確認」「認証」という用語は、銀行口座の開設や各種オンラインサービスのご利用にあたって日常的に登場する手続きを想起させる語であり、当該名目で支払いを求められた段階で、利用者の側から見て、これがサービスの正規の利用手続きの一部であるか否かを独立に検証しにくい性質を持ちます(当該名目および「全額返金」との説明の組み合わせの構造的特徴については、次節の手口の特徴において詳しく整理いたします)。
こうした説明を受け、ご相談者様としては指定された金額を入金されたとのことですが、入金後の画面上には、当初の説明にはなかった新たな表示が現れる展開となりました。
具体的には、「認証手続きの際に操作ミスがあったため、修復手続きが必要である」との説明が示され、新たに追加の支払いが求められたとのことです。
サイト上にはご相談者様が入金された金額が一定の残高として表示されている一方で、当該金額を実際に返金してもらうためには、別途、新たな入金が必要であると説明される、それまでの説明の流れとは性質の異なる場面に直面されたとのことです。
不審を抱かれたご相談者様は、サイト内に設けられたサポートセンターへ認証金そのものの返金を求められましたが、サポート側からは「修復費用を先にお支払いいただかなければ、返金には応じられない」との回答が示されたといいます。
その後、インターネット上でご自身による調査を進められた結果、同様の手口による被害事例が他にも複数確認されることが判明し、本件が詐欺によるものであると確信されるに至り、当事務所へのご相談につながった次第です。
⇒情熱の約束(じょうねつのやくそく)に関するお問い合わせは、ART法律事務所の公式LINEへお寄せください(タップでLINEが開きます)
「情熱の約束」を名乗るサイトにみられる手口の特徴
当事務所にお寄せいただいたご相談内容を整理してまいりますと、本件には以下のような特徴がみられます。
- Instagramのダイレクトメッセージ(DM)を入口として、当初は他愛のないやり取りが進められる中で、自然な会話の流れの一部として外部サイトへの登録が案内される段階的な誘導の構成
- 「女性を紹介するサイトがある」という、利用者の関心を引きやすい題材を介してサイトへの登録を促す導線
- 外部サイト「情熱の約束(sgyb.jp)」への会員登録の段階を経たうえで、登録直後に「本人確認のための認証金」という、サービスの正規の利用手続きを想起させる名目による金銭の支払いが求められる構成
- 「認証金」の支払いを求める際に、「認証が完了すれば全額返金される」との説明が併せて示されることで、入金行為そのものが「最終的に返金される一時的な預け入れ」であるかのような外観が形成される構成
- 認証金の入金後、「操作ミス」「修復手続き」といった、それまで取引の前提として説明されていなかった名目による追加の支払いが、新たな条件として提示される二段階の経過
- サイト内のサポートセンターへ返金を求めた段階で、「修復費用を支払わなければ返金できない」との回答が示され、当初の「全額返金される」との説明と整合しない対応が確認される展開
- 偽サイト「情熱の約束(sgyb.jp)」のログイン画面上では、運営主体である法人の正式名称・所在地・代表者・登録番号・利用規約・プライバシーポリシーといった、サービスの利用にあたって通常開示される基本情報を、利用前の段階で確認できる導線が見当たらない構成
本件において特に着目される点のひとつは、入口となる経路の構成です。
本件で確認されている経路は、Instagram上の「広告」をタップする形式や、外部のクローズドチャット(グループLINE等)へ誘導される形式ではなく、Instagram上で見知らぬ女性を名乗る人物から個別に届いた「ダイレクトメッセージ」を起点とする、極めて私的なやり取りから始まる構成です。
個別のDM上で他愛のないやり取りが進められた段階で、自然な会話の流れの一部として「女性を紹介するサイトがある」との案内が差し挟まれることで、参加者の側からは、急な勧誘というよりも、やり取りの延長としての情報共有であるかのような外観が形成される設計となっています。
もうひとつ着目されるのは、外部サイトへの会員登録の直後に求められる金銭支払いの名目の構成です。
本件で求められた当初の支払いは、「投資への参加費」や「サービス利用料」といった、サービスの本来の対価であることを直接的に示す名目ではなく、「本人確認のための認証金」という、サービスの正規の利用手続きにおいて段階的に発生する手数料を想起させる名目です。
「本人確認」および「認証」という用語は、銀行口座の開設、各種オンラインサービスのご利用、本人確認書類のご提出など、現代の金融・サービス領域において日常的に用いられる手続きを想起させる語であり、利用者の側からは、当該名目で支払いを求められた段階で、サービスの正規の利用手続きの一環として位置づけられているかのような印象を受け取りやすい性質を持ちます。
本件においてさらに特徴的なのは、当該「認証金」の支払いを求める際に、「認証が完了すれば全額返金される」との説明が併せて示されている点です。
「全額返金される」との説明と、「認証金」の入金を求める説明が同時に提示されることで、利用者の側から見ると、当該入金は「サービスの利用に伴う費用の負担」ではなく、「認証が完了するまでの間、一時的にサイト側に預け入れる金銭」であるかのような外観が形成される構成となっています。返金されるとの説明を前提とすることで、入金行為そのものに対する心理的な抵抗が低減されやすい構造を持っています。
もっとも、入金後の実際の経過は、当該説明と整合しない展開となっています。
具体的には、入金後に「認証手続きの際に操作ミスがあったため、修復手続きが必要である」との説明が新たに示され、それまでの取引の前提として説明されていなかった「修復費用」という別の名目による追加の支払いが、新たな条件として提示されたとのことです。
正規のオンラインサービスにおいて、利用者側の「操作ミス」を理由として、利用者に対して新たに金銭の支払いを求める運用は、一般的なサービスの利用規約上、通常想定されないものです。利用者の側に何らかの操作上の誤りがあった場合、サービスを提供する事業者の側で、システム上のサポートや、無償の再手続きを案内する運用が、社会一般のサービス提供の文脈においては通例見られる対応となります。
本件のように、入金後に「操作ミス」「修復手続き」「修復費用」という、それまでの取引の前提として説明されていなかった用語が連続的に登場し、新たな金銭の支払いを条件として提示される構成は、SNSを起点とする金銭詐取の類型において、繰り返し報告されている流れと共通する側面を持っています。
さらに本件において着目されるのは、サイト内のサポートセンターへの返金請求の段階での対応です。
ご相談者様は、当初の「全額返金される」との説明を前提に、「認証金」自体の返金を求められましたが、サポート側からの回答は「修復費用を支払わなければ返金できない」というものでした。
当初の説明では「認証が完了すれば」が返金の条件として示されていたのに対し、返金請求の段階では「修復費用の支払いが完了すれば」が新たな返金の条件として提示される、条件の差し替えが行われている構成となっています。一度入金された金銭の回収を希望される利用者の側からは、追加の支払いを行わない限り、当初預け入れた金銭そのものを取り戻せない構造に組み込まれた状態となります。
本件のように、Instagramのダイレクトメッセージから始まる私的なやり取りを起点として、「女性を紹介するサイトがある」という関心を引きやすい題材を介して外部サイトへの登録が案内され、登録直後に「本人確認のための認証金」という、サービスの正規の利用手続きを想起させる名目による金銭の支払いが求められ、さらに「認証が完了すれば全額返金される」との説明が併せて示される構成では、利用者の側から見て、当該入金が「サービスの利用に伴う費用の負担」であるのか、「最終的に返金される一時的な預け入れ」であるのかを、入金を進められる前の段階で独立に検証することが、構造的に難しい場面となります。
とりわけ、入金後に「操作ミス」「修復手続き」という、それまで説明されていなかった名目による追加の支払いが新たな条件として提示され、当初の「全額返金される」との説明が、「修復費用を支払わなければ返金できない」との対応に差し替えられる経過は、返金が示唆された一度目の入金を取り戻すために、二度目以降の入金が必要であるかのような連鎖的な状況が形成される構造を持っています。
追加のお振込みや個人情報のご提供を進められる前の段階で、お手元の資料(DMの履歴、サイト上の画面、入金記録、サポートとのやり取りの記録等)を一度ご整理いただく機会を設けられることが、ご状況のご整理にあたっての手がかりとなるものと考えております。
⇒同様の経過にお心当たりのある方は、ART法律事務所の公式LINE窓口までご状況をお寄せください
当事務所による独自調査の結果
本件について、当事務所において以下の観点から独自に調査を行いましたので、ご相談者様の状況のご整理および同種の事案への注意喚起の参考としてご報告いたします。
偽サイト「情熱の約束(sgyb.jp)」のWhois情報
ご相談者様より共有いただいた偽サイト「情熱の約束」のドメイン「sgyb.jp」につきまして、Whois情報(ドメインの登録情報を公開するデータベース)の確認を行いました。確認できた登録情報の概要は、以下のとおりです。
| ドメイン名 | SGYB.JP |
|---|---|
| 登録者名(Registrant) | Web Commerce Communications Limited |
| 登録年月日 | 2025年10月2日 |
| 運用期間 | 約230日(2026年5月19日時点) |
| 状態 | Active |
| ロック状態 | DomainTransferLocked/AgentChangeLocked |
| 最終更新 | 2026年4月20日 |
| ネームサーバー | a3.share-dns.com b3.share-dns.net |
| 公開連絡窓口の氏名 | xiaoriri |
| 公開連絡窓口のメールアドレス | [email protected] |
| 公開連絡窓口の住所 | Tokyo, bei jing shi xi cheng qu er long lu 27 hao 1600023 |
| 公開連絡窓口の電話番号 | +603.89966788 |
上記のWhois情報からは、本件で確認された偽サイトのドメイン「sgyb.jp」が、ご相談を受けた時点(2026年5月19日)からさかのぼっておおむね230日前にあたる2025年10月2日に登録されたものであることが客観的に確認されます。
登録者として記録されているのは、日本国内の法人名ではなく、「Web Commerce Communications Limited」という海外法人名です。連絡先のメールアドレスとして記録されている「[email protected]」は、当該登録者と同一の系列を想起させる文字列を含むドメインのもとで運用されているものとなっています。
「.jp」ドメインは、原則として日本国内に住所を有する個人または法人による登録が前提とされるトップレベルドメインです。日本国内向けの外観を備えたサイトが「.jp」ドメイン上で運用されている一方で、その登録者として日本国内の法人名ではなく海外法人名が記録されている構成は、サイトの外観から想起される運営実態と、Whois情報から独立に確認できる事実との間に、確認の余地を残す構成となっています。
公開連絡窓口の住所欄および電話番号の構成について
本件のWhois情報のうち、特に着目される項目として、公開連絡窓口の住所欄および電話番号の構成が挙げられます。
公開連絡窓口の住所欄に記載されている文字列は、以下のとおり、同一の住所欄の中に複数の地名と地名構成要素が併記される構成となっています。
| 記載されている文字列 | Tokyo, bei jing shi xi cheng qu er long lu 27 hao 1600023 |
|---|---|
| 冒頭の地名 | 「Tokyo」(日本国の首都の英語表記) |
| 続く部分の構成 | 「bei jing shi」「xi cheng qu」「er long lu」「hao」という、中国語の表音表記(ピンイン)に対応する文字列が用いられた構成となっており、それぞれ「北京市」「西城区」「二龍路(または同類の地名)」「号」を想起させる表記となっています |
| 末尾の数字 | 「1600023」という7桁の数字が記載されています |
上記の整理からは、同一の住所欄の中に、日本国の首都を指す「Tokyo」という地名と、中国の首都を指す地名の表音表記が、いずれも当該住所欄の構成要素として併記されている状態であることが、客観的に確認されます。
通常、住所欄は一つの所在地を一意に特定するための情報を記載する欄として運用される性質を持つ項目であり、同一の住所欄に異なる国の首都の名称が併記される構成は、当該住所欄の記載のみから運営主体の実際の所在地を一意に特定することが難しい性質を持ちます。
また、公開連絡窓口の電話番号として記録されている「+603.89966788」は、その先頭の国番号「+60」がマレーシアを示すものとされています。住所欄の記載と国番号の地域とが、いずれも単一の地域に対応しない構成となっている点も、運営主体の所在地を独立に確認するうえで、留意される構成といえます。
さらに、公開連絡窓口の氏名欄に記録されている「xiaoriri」は、アルファベット表記によるローマ字綴りのみが示された形式であり、対応する漢字表記や法人としての正式な名称が、公開項目として表示されているわけではありません。
運用期間の点について見ますと、本件ドメインは2025年10月2日に登録されたものであり、2026年5月19日時点で運用開始から約230日が経過しています。ドメインの運用期間自体は、運営実態の評価において一つの指標にとどまる項目ですが、上記の住所欄・国番号・氏名欄の各構成と併せて見た場合、サイト上で表示されている外観上の事業実態と、Whois情報の一般公開項目から独立に確認できる事実との間に、整合性を独立に確認しにくい構造が存在する状態となっています。
本件のWhois情報については、登録者として海外法人名が記録され、公開連絡窓口の住所欄に「Tokyo」と中国の首都を指す地名の表音表記が同一行内に併記され、電話番号の国番号がさらに別の地域を示すものとなっている構成が、客観的に確認されます。プライバシー保護サービスを通じた代理登録自体は、一般の事業者においても採用されることがある手段ですが、本件のように住所欄の構成要素どうしが同一の所在地を一意に指し示さない形で記載され、電話番号の国番号がさらに別の地域を示す構成においては、Whoisの一般公開項目から、運営主体の実際の所在地を独立に確認することが、構造的に難しい場面となります。
サイト上では、女性紹介サイトを称する外観のもとで「本人確認のための認証金」という、サービスの正規の利用手続きを想起させる名目による金銭の支払いが求められる一方で、ログイン前の画面上から運営主体の正式な法人名・所在地・代表者・登録番号といった基本情報を確認できる導線は見当たらず、Whois情報の側からも、当該基本情報を独立に補完できる状態にはありません。
サイト名から想起される外観上の事業実態と、ドメイン情報やWhois情報から独立に確認できる客観的事実との間に齟齬が見受けられる場合には、サイトへのご登録やお振込みを進められる前の段階で、サイト上の表記とWhois情報の双方をご確認いただき、運営主体の実在および所在地を独立に検証できる材料がそろっているかどうかを、お早めにご整理いただくことが、ご状況のご整理にあたっての手がかりとなるものと考えております。
⇒情熱の約束(じょうねつのやくそく)に関するご状況のお聞き取りを、ART法律事務所の公式LINEにて承っております(LINEにてご連絡を承ります)
当事務所では、Instagram上で見知らぬ女性を名乗る人物から届いたダイレクトメッセージを入口として、「女性を紹介するサイトがある」との案内のもとで外部の独立した会員サイトへの登録が促され、登録の段階を経たうえで「本人確認のための認証金」という、サービスの正規の利用手続きを想起させる名目による金銭の支払いが求められ、入金後にさらに別の名目による追加の支払いが新たな条件として提示されたという、本件と同様の構造を持つご相談事案について、過去にも金融庁への情報提供を行っております。とりわけ、Instagram上のダイレクトメッセージから外部の会員サイトへの会員登録までの導線、ならびに「認証金」名目による初回の入金の後に、別途の名目による追加の支払いが新たな条件として提示される二段階の経過の点において、本件と共通する側面が認められる事例につきまして、以下の記事もあわせてご参照ください。
当事務所の対応およびご相談のご案内
ART法律事務所では、SNSを入口とした金銭詐取に関するご相談を継続的にお受けしております。
本件「情熱の約束(じょうねつのやくそく/sgyb.jp)」のように、Instagram上のダイレクトメッセージを起点として、「認証金」名目による初回の入金、ならびに「操作ミス」「修復手続き」といった名目による入金後の追加の支払いが新たな条件として提示された経過にあるご相談につきましても、お話を伺いながら、現時点で取り得る対応の整理を一緒に進めていくことが可能です。
以下のような状況にお心当たりのある方は、お気軽にお問い合わせください。
- Instagram上で、見知らぬ女性を名乗る人物からダイレクトメッセージが届き、やり取りを進めるなかで「女性を紹介するサイトがある」と案内された
- 案内に従い、外部サイト「情熱の約束(sgyb.jp)」への会員登録を行った
- 会員登録の段階を経たうえで、「本人確認のための認証金が必要」「認証が完了すれば全額返金される」との説明を受けて入金を行った
- 入金後、サイト上に「操作ミスがあった」「修復手続きが必要である」といった説明が示され、追加の支払いを求められた
- サイト内のサポートセンターへ認証金の返金を求めたところ、「修復費用を支払わなければ返金できない」との回答を受けた
- 「認証料」「サービス料」「保証金」「手数料」など、当初の入金の名目とは別の名目による支払いを、入金後の段階で新たに求められた
- 当初の「全額返金される」との説明と、入金後の実際の対応との間に齟齬を感じており、現在のご状況にご不安を感じている
- 偽サイトとは別の経路(別のSNSや別の女性紹介サイトを称する案内等)から、類似の手口で同種の経過に至ってしまい、現在のご状況にご不安を感じている
SNSを介した金銭詐取が疑われる事案では、追加の入金をいったん止めること、関連する記録(Instagram上のダイレクトメッセージの履歴、偽サイト上の画面のスクリーンショット、振込明細、サポートとのやり取りの記録等)をできる限り保全しておくことなど、初動の段階でのご対応が、その後取り得る選択肢の幅に影響する場面が生じます。
早めの段階で弁護士等の第三者にご状況をご共有いただくことで、現時点で選び得る対応の整理がしやすくなる場合がございます。ただし、こうした初動対応をもってしても、被害回復が必ず保証されるものではない点については、あらかじめお伝えしておきたいところです。事案の内容や経過によっては、取り得る対応が限られる場面もある点については、あわせてお伝えしておきたい事柄です。
振込先の口座が判明している場合には、預金口座等に係る不正な利用の防止等に関する法律(振り込め詐欺救済法。振り込め詐欺救済法・e-Gov法令検索)に基づく口座凍結および被害回復分配金支払の手続きが、ご検討の選択肢のひとつとなる場合がございます(当該手続きの一般的な流れおよび留意点については、本記事「よくあるご質問」のQ5にて整理しております)。
本記事は、「情熱の約束(じょうねつのやくそく)」を名乗るサイトに関して当事務所にお寄せいただいたご相談を踏まえ、関係機関である金融庁へ情報提供を行った事実をお伝えするものです。
事案の進行状況によっては、「修復費用」以外の名目による追加の支払いが順次提示される、あるいは別の経路からの連絡が新たに行われるといった経過に発展する場合もございますので、気がかりな点がある段階で、お早めにご状況をご相談いただくことをおすすめしております。
同様の経過にお心当たりのある方、または現在進行形でご不安を感じておられる方におかれましては、被害の継続や拡大を防ぐ観点からも、ご状況を一度整理されることをおすすめいたします。気になる点がございましたら、当事務所までお気軽にお問い合わせください。
「情熱の約束(じょうねつのやくそく)」に関するよくあるご質問(FAQ)
「情熱の約束」を名乗るサイトに関連するご相談を踏まえ、本件と類似する経過にお心当たりのある方からお寄せいただきやすい疑問について、ご状況のご整理にお役立ていただける範囲で、当事務所の現時点での認識を整理いたします。
Q:本件の偽サイト「情熱の約束」で求められた「認証金」の入金時に、「認証が完了すれば全額返金される」との説明を受けました。この説明は約束として有効に成立しているのでしょうか?
A:本件のように、外部の独立したサイト上で「認証金」名目による金銭の入金を求められ、その際に「認証が完了すれば全額返金される」との説明が併せて示される構成は、入金行為に対する利用者側の心理的な抵抗を低減させる効果を持つ説明として位置づけられる側面があります。
もっとも、当該説明が法的に有効な返金の約束として成立しているか否かは、当該説明を行った主体の実在および身元、当該サイトの利用規約上の取扱い、入金の名目および入金経路の構成、その後の対応経過など、複数の事情を総合的に整理して評価される事柄であり、サイト上に「全額返金される」との文言が表示されていたという事実のみから、即時に有効な返金の約束として成立すると評価することは、一般に困難です。
本件のように、当初の「全額返金される」との説明が、入金後の段階で「修復費用を支払わなければ返金できない」との対応に差し替えられる経過においては、サイト側との間で当初の説明どおりの返金が実現される蓋然性に、構造的な懸念が生じる場面となります。お振込みの後に当初と異なる説明を受けた段階で、サイト側とのやり取りの記録(DMの履歴、サイト上の画面、サポートとの送受信記録等)をお手元で一度ご整理いただくことが、その後のご対応のご検討にあたっての手がかりとなる場面が生じます。
Q:「本人確認のための認証金」という名目で金銭の支払いを求められたのですが、正規のオンラインサービスにおいて、本人確認の段階で利用者から金銭を徴収することはあるのでしょうか?
A:銀行口座の開設、各種オンラインサービスのご利用、金融商品取引にあたっての口座開設手続き等の場面において、利用者の本人確認の手続きが行われること自体は、社会一般において広く運用されている手続きであり、特段珍しいものではありません。
もっとも、本人確認の手続きは、原則として、利用者から本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証・パスポート等)の写しや、所定の認証情報の提出を受けることによって行われるものであり、当該手続きの過程において、利用者の側から事業者の側へ金銭を支払う運用は、正規のサービスにおいて通例見られる構成ではありません。
とりわけ、本人確認の名目で金銭の支払いが求められ、かつ「認証が完了すれば全額返金される」との説明が併せて示される構成は、本人確認手続きの本来の性質(利用者の身元の確認)とは、性質を異にする運用です。本人確認の段階で、書類の提出ではなく金銭の入金を求められた場合には、当該入金の根拠となる規約上の定めや、入金後の処理に関する説明の合理性を、別途ご確認いただくことが、ご状況のご整理にあたっての手がかりとなる場面となります。
Q:偽サイト「情熱の約束(sgyb.jp)」のWhois情報の住所欄に「Tokyo」と中国の地名の表音表記が併記されていることが確認されているそうですが、この住所欄の構成からはどのようなことが読み取れるのでしょうか?
A:本件で確認されている偽サイト「sgyb.jp」のWhois情報においては、公開連絡窓口の住所欄に「Tokyo, bei jing shi xi cheng qu er long lu 27 hao 1600023」との文字列が記載されており、同一の住所欄の中に、日本国の首都を指す「Tokyo」と、中国の首都を指す地名の表音表記が併記される構成が、客観的に確認されています。
Whois情報の住所欄は、本来、ドメインの登録者の所在地を一意に特定するための情報を記載することを前提とした項目です。同一の住所欄の中に異なる国の首都の名称が併記されている構成においては、当該住所欄の記載のみから運営主体の実際の所在地を独立に特定することが、構造的に困難な場面となります。
また、公開連絡窓口の電話番号として記載されている「+603.89966788」は、その先頭の国番号「+60」がマレーシアを示すものとされており、住所欄の冒頭で示されている「Tokyo」とも、住所欄に併記されている中国の地名の表音表記とも、異なる地域に対応する番号構成となっています。
これらの構成が、登録者として記録されている「Web Commerce Communications Limited」という海外法人名と組み合わされた状態において、Whoisの一般公開項目のみから、本件偽サイトを実際に運用している主体の所在地を独立に確認することは、容易ではない場面となっています。
Q:Instagram上で見知らぬ人物から届いたDMを起点として外部サイトへの登録を案内された場合、グループLINE等のクローズドチャットへ誘導されない構成であっても、注意すべき特徴と考えてよいのでしょうか?
A:SNSを起点とする金銭詐取の事案として、これまでに広く報告されている類型のひとつには、Instagram等のSNS上の広告や見知らぬ利用者からの接触を入口として、メッセージアプリLINEのグループ(クローズドチャット)へ誘導される経路が知られています。
もっとも、本件のように、グループLINE等のクローズドチャットへの誘導の段階を経ることなく、SNS上のダイレクトメッセージから直接、独立した外部の会員サイトへの登録が案内される構成も、SNSを起点とする金銭詐取の経路として、別途に確認されている類型です。
グループLINE等のクローズドチャットを経由するか否かは、入口の構造のひとつの差異にとどまり、当該経路を経由しない構成であることが、サイト自体の運営実態や、その後の入金要求の合理性を保証するものではありません。
むしろ、SNS上の個別のダイレクトメッセージから直接外部サイトへの登録が案内される構成は、第三者を交えない一対一のやり取りの中で進行する性質を持つため、利用者の側から見ると、第三者からの客観的な情報を交えてサイトの運営実態を独立に確認する機会が、構造的に限定されやすい場面となります。
お手元の情報のみから当該サイトの運営実態が独立に確認しにくい場合には、お振込みを進められる前の段階で、外部の公開情報やWhois情報等の一次資料と照らし合わせていただくことが、ご状況のご整理にあたっての手がかりとなる場面となります。
Q:すでに「情熱の約束(じょうねつのやくそく)」へ「認証金」名目の入金を行ってしまった場合、振り込め詐欺救済法による救済の可能性はあるのでしょうか?
A:振込先の口座が判明している事案については、預金口座等に係る不正な利用の防止等に関する法律(振り込め詐欺救済法。振り込め詐欺救済法・e-Gov法令検索)に基づく口座凍結および被害回復分配金支払の手続きが、ご検討の選択肢のひとつとなる場合がございます。
当該手続きの一般的な流れとしては、被害者からの情報提供を踏まえて金融機関が対象口座について預金等取引の停止等の措置を取り、その後、所定の公告等の手続きを経て、対象口座の残高から被害者に対する被害回復分配金の支払いが行われる、という構造となっています。
もっとも、当該手続きの結果は、対象口座に残されている残高の額や、同一の口座に関する被害者の数に応じた分配の按分、所定の公告期間内の申請の状況等、運用上の要因によって左右される性質があります。
そのため、当該制度を活用することで、被害金の全部または一部が必ず回復されるとお約束できる手続きではない点については、あらかじめお含みおきいただければと存じます。
とりわけ本件のように、当初の「認証金」名目による入金の後、「修復手続き」「修復費用」といった追加の支払いを求められる経過に進んでいる事案では、振込時点から相当の時間が経過していたり、相手方による資金移動が進行していたりする可能性があり、その状況によって取り得る選択肢の幅が変動する場面もございます。
こうした事情から、本件のような経過にお心当たりのある方におかれましては、ご状況に気がかりな点が生じた早い段階で、お手元の資料(Instagram上のDMの履歴、偽サイト上の画面のスクリーンショット、入金記録、サポートとのやり取りの記録等)の保全と並行して、第三者にご相談いただくことが、その後の整理にあたっての一助となる場面が見受けられます。ただし、早期にご対応いただいた場合であっても、被害回復が必ず保証されるものではない点については、あわせてご理解いただきますようお願い申し上げます。
※本記事の記載内容は2026年2月の法令・情報に基づいたものであり、個別の事案に対する法的アドバイスを提供するものではありません。詳しくは当事務所の免責事項をご確認ください。

